雪が解けた後の森は、折れた枝や倒れた木が多くあります。
それらの木をそのままにしてしまうと、木の成長を阻害してしまうため、伐採など適切な処置をしています。
間伐した木を搬出しやすくするため、
作業用の道260mが開通しました。
手付かずだったエリアでの作業が可能に。
プロジェクトパートナー:
一般財団法人 C.W.ニコル・アファンの森財団
アファンの森を中心とした森林保全活動と環境教育を通じて、持続可能な自然共生社会の発展に寄与すること。
アファンの森は、30年以上も放置され荒れた山林をC.W.ニコル氏が1986年に買い取り、生物多様性豊かな本来の日本の森に再生することをめざして保全活動を行ってきた森です。ツルや笹が繁茂し、暗くて人が踏み入れることもできない状態の森を手入れし、実生苗などを育て、その土地にあった樹木の植林を行っています。現在では絶滅危惧種58種が確認されるまでになりました。また、命の環で結ばれている豊かな森は、その人本来の心や体を取り戻せる力をもっていると考え、心に傷を負った子どもたちや障がいのある子どもたちなどを森に招待。心を育む自然体験活動を行っています。2011年の東日本大震災以降は、震災復興プロジェクトとして被災地の方々を森に招き、ストレスを抱える子ども、大人の心のケア活動や、被災地の森の再生活動も行っています。
トラストによって北と南に分断された森が
つながりました。
長野県北部にある「アファンの森」では、引き続き手つかずだったエリアの整備を進めています。作業道をさらに150m整えるとともに、トラストによって新しい土地を取得し、分断されていた北と南の森の一部をつなげることができました。
ボランティア会員の皆さんとの活動も「作業したい」という多くの声に応えて回数を増やし、通常の見学では入れない未整備エリアの作業を一緒に行いました。アファンの森をより理解していただく機会となり、さらにリピーターを育て、支援の継続にもつながればと思います。
アファンの森の整備 50,000㎡
東松島市の活動では、復興の森から海までの面的な自然環境の保全を考えています。
海の近くに湿地もあり、希少種の生育環境を保全するため植物の刈り取りを定期的に実施しています。
引き続き状況を見ながら作業を行う予定です。
今年は雪がよく降っており、まだまだ積もりそうです。
森の中の作業ができないので、作業道具のメンテンナンスをおこない、春からの作業に向けて、準備を進めています。
2月8日にはアファンの森の会員向けの見学会を実施するなど、冬の森を案内する機会を設け、冬ならではの森を体験していただいております。
東松島の「復興の森」の笹刈りをおこないました。整備する前のこの一帯は、笹にびっしりと覆われており、多様性が低い場所でした。刈り取りをし、開けた環境になった後には猛禽類の餌場などにも利用されていましたが、再び笹が多くなってからはその気配もなくなってしまいました。コナラなど里山を構成する種類の幼樹も笹に覆われることで成長が見込めなくなっており、生物多様性の観点からも、定期的な笹刈りをしていく必要があると考えています。
アファンの森でも発生しているナラ枯れ。拡大を防ぐために枯れた木の伐採しましたが、伐採しただけではカシノナガキクイムシの拡散を防げません。ナラ枯れ木を割ると、カシノナガキクイムシの幼虫が多く出てきます。木材を乾燥させることによって、キクイムシの駆除ができるため、雪が降る前にナラ枯れ木を割る作業をしました。
アファンの森で発生しているナラ枯れの処理をおこないました。ナラ枯れ木を放置すると、次年春にカシノナガキクイムシが拡散し、被害を拡大してしまうため、適切な処置を必要とします。
木が乾燥すると、木の中のカシノナガキクイムシの多くが活動できなくなるというデータがあり、アファンの森では伐採後、薪にして乾燥させることで拡散防止を進めていきます。
また、雪が多い黒姫でも春までに乾燥が進むのか、データを取って確認をしていく予定です。
10月27日、アファン会員のボランティアの皆さん9名と森の整備作業(藪刈り作業)をおこないました。藪に覆われていた場所は、下層まで太陽の光が十分に差し込まないため、下草がほとんど生えずに多様性が低い状況でした。刈り取りをおこなったことで、見た目もすっきりきれいになり、光が差し込む場所になりました。来年の春以降、下層の植生が豊かになっていくと思われます。